下肢編

股関節・膝関節及び腓骨頭・足関節・趾関節

[股関節]

股関節の関節包靭帯と関節包内靭帯

関節包靭帯:腸骨大腿靱帯 恥骨大腿靱帯 坐骨大腿靱帯

関節包内靭帯:寛骨臼横靭帯 大腿骨頭靭帯

股関節の靭帯別症状と施術


腸骨大腿靭帯

構造と働き:股関節の上前方に二股になっている靭帯です。寛骨臼の前上方の腸骨から股関節の関節包の大腿骨付着部の上部と前下部の2か所につく靭帯です。股関節の外旋と内転と外転と伸展時に緊張します。屈曲時には弛緩します。

症状:腸骨大腿靭帯が伸張すると、保護目的の中殿筋前方 小殿筋 大腿筋膜張筋 縫工筋 股関節内転筋群などの緊張が起きます。上殿神経(中殿筋と小殿筋の間を走る)や閉鎖神経(短内転筋と長内転筋の間を走る)の圧迫が起きます。

この靭帯が緊張すると、次のような症状が考えられます。

股関節が外旋することで後方に骨盤を押すことと、内転することで腸骨が大腿骨に近づくことにより、腸腰靭帯(L4)の緊張が起きます。

上記より、腸骨大腿靭帯に伸張が起きると、中殿筋や内転筋群に緊張や疼痛があり、腸腰靭帯(L4)の伸張により腰仙部屈曲時に疼痛がある機能障害が発生します。

施術:背臥位にて、股関節を屈曲位で外転内旋無痛旋整復を行います。 

恥骨大腿靭帯

構造と働き:股関節の下前方にある靭帯です。寛骨臼の前下方の恥骨から、股関節の関節包の大腿骨付着部の前下方につく靭帯です。股関節の外旋と外転と伸展時に緊張します。屈曲時には弛緩します。

症状:恥骨大腿靭帯が伸張すると、保護目的の中殿筋前方 小殿筋 大腿筋膜張筋 股関節内転筋群などの緊張が起きます。上殿神経(中殿筋と小殿筋の間を走る)や閉鎖神経(短内転筋と長内転筋の間を走る)の圧迫が起きます。薄筋や半腱様筋の緊張が起きることから鵞足の疼痛も起きることがあると思います。

この靭帯が緊張すると、次のような症状が考えられます。

股関節が外転することで恥骨が大腿骨に近づき、恥骨結合の左右への緊張が起きます。伸展することで腸骨が前方に回転しますが、靭帯に対する影響は少ないと思います。

上記より、恥骨大腿靭帯に伸張が起きると、中殿筋や内転筋群に緊張や疼痛が発生します。

施術:背臥位にて、股関節を屈曲位で内転内旋無痛整復を行います。

股関節右側前面
股関節右側前面

坐骨大腿靱帯

構造と働き:股関節の後方にある靭帯です。寛骨臼の後方の坐骨から、大腿骨の大転子の後内方の関節包の大腿骨付着部の上部につく横断面に水平な靭帯です。股関節の内旋と内転と伸展時に緊張します。屈曲時には弛緩します。

症状:坐骨大腿靭帯が伸張すると、保護目的の梨状筋や中殿筋や大殿筋や上双子筋などの緊張が起きます。坐骨神経や上殿神経(中殿筋と小殿筋の間を走る)の圧迫が起きます。

この靭帯が緊張すると、次のような症状が考えられます。

股関節が、内転することで坐骨が大腿骨に近づくように開き、仙棘靭帯の緊張が起きます。そのために梨状筋の緊張が起きます。股関節が、内旋することで、坐骨大腿靭帯の伸張が起きて上双子筋の緊張が起きます。結果、梨状筋と上双子筋の緊張が重なれば、坐骨神経の圧迫を強く起こします。股関節が内旋することで、前方に骨盤を押すことになり、その状態で股関節が伸展して、腸骨が前方に回転すれば、腸腰靭帯(L5)の伸張が起きやすくなります。

上記より、坐骨大腿靭帯の伸張が起きると、坐骨神経の圧迫症状が比較的強めに起きやすくなります。腸腰靭帯(L5)の伸張により腰仙部伸展時に疼痛がある機能障害が発生しやすい。

施術:股関節を屈曲位で外転外旋無痛整復を行います。

坐骨大腿靱帯
坐骨大腿靱帯

関節包内靭帯

寛骨臼横靭帯

構造と働き:股関節の関節包内にある大腿骨頭靭帯の付着部にある靭帯です。寛骨臼蓋の月上面の端と端を結ぶ靭帯で、大腿骨頭靭帯の位置と寛骨臼蓋の位置を規制する靭帯だと思います。

症状:規制方向については検討中ですが、股関節の外転外旋が強くなることに対する規制をするのではないかと考えています。

施術:股関節を屈曲位にすることで、関節包靭帯は弛緩することから、その状態で内旋や外旋を行い、疼痛方向があれば、無痛方向の整復を行うことになります。

大腿骨頭靭帯

構造と働き:大腿骨頭窩から起こり、少し広がって、寛骨臼切痕をはさむ月上面の先端の付近につきます。三角柱で、滑膜に被われる。大腿骨頭に入る血管の一部はこの靭帯をつたわる。股関節の内転と内旋で緊張すると考えています。症状:この靭帯の伸張が起きる状態が続くと、月上面の圧迫が続き変形が起きる原因になるのではないかと考えています。

施術:股関節を屈曲位で外転外旋無痛整復を行います。

変形性関節症の股関節への負担の軽減は、患側の手で重り(買い物袋)を持ち歩く、健側の手で杖をつく。

寛骨臼横靭帯大腿骨頭靭帯
寛骨臼横靭帯大腿骨頭靭帯

[膝関節及び腓骨頭]

膝関節の外在性靭帯と内在性靭帯


膝関節の外在性靭帯と内在性靭帯

膝関節の外在性靭帯と内在性靭帯

・外在性靱帯

関節包靭帯:膝蓋骨靭帯 内側々副靭帯 斜膝窩靭帯 弓状膝窩靭帯

内・外横膝蓋支帯 内・外縦膝蓋支帯  

副靭帯:外側々副靭帯

・内在性靱帯

関節包内靭帯:前・後十字靭帯 膝横靭帯 後半月大腿靭帯

腓骨頭の靭帯

前腓骨頭靭帯 後腓骨頭靭帯 


膝関節の靭帯別症状と施術

膝蓋骨周辺

膝蓋骨靭帯

構造と働き:膝蓋骨下方から脛骨粗面に付く強靭な靭帯です。目的側において膝関節伸展時に大腿四頭筋の強い上方への牽引により緊張する。

症状:男性の思春期に、目的側の脛骨粗面で強い牽引により炎症を起こしやすくなることがある。(オスグット)

施術:目的補助側の反射誘発法を指導して、目的側の荷重を緩和します。炎症を起こしている脛骨粗面の安静固定を行います。

内・外縦膝蓋靭帯(内・外膝蓋支帯の縦繊維)

構造と働き:内・外側広筋から続く腱膜が、強い縦走繊維となり脛骨前面に付く関節包を補強する靭帯。膝関節伸展時に大腿四頭筋の強い上方への牽引により緊張する。

症状:目的側の膝関節において伸張が起きやすい。膝関節が過伸展になり階段を降りる際などに疼痛や機能障害が起きます。オスグットになる前段階の症状で、この時点での対応が重要になります。

施術:膝蓋骨を下方に下げることで無痛靭帯整復を行います。

内・外横膝蓋靭帯(内・外膝蓋支帯の横繊維)

構造と働き:膝蓋骨の側方から大腿骨に付く靭帯。膝関節屈曲時に膝蓋腱の強い下方への牽引により緊張する。

目的側は下腿が外旋しやすいので、内側横膝蓋靭帯の緊張が起きやすい。

目的補助側は下腿が内旋しやすいので、外側横膝蓋靭帯の緊張が起きやすい。

症状:内側横膝蓋靭帯の伸張が起きていれば、下腿外旋で疼痛や機能障害が起きやすい。外側横膝蓋靭帯の伸張が起きていれば、下腿内旋で疼痛や機能障害が起きやすい。

施術:下腿外旋で疼痛や機能障害が起きる場合は、膝蓋骨を内方に押しながら下腿内旋に無痛靭帯整復を行います。

下腿内旋で疼痛や機能障害が起きる場合は、膝蓋骨を外方に押しながら下腿外旋に無痛靭帯整復を行います。

内・外横膝蓋靭帯
内・外横膝蓋靭帯
内・外横膝蓋靭帯
内・外横膝蓋靭帯

膝関節側方

内側々副靭帯

構造と働き:膝関節内側の関節包靭帯です。内側半月板とはつながっています。膝関節外反時に緊張します。内側々副靭帯及び外側々副靭帯は下腿外旋で緊張します。目的側では、膝関節が外反傾向のため内側々副靭帯が緊張して、その影響で鵞足(縫工筋 薄筋 半膜様筋)に付着する筋が緊張します。

症状:内側々副靭帯が伸張すると、膝関節の外反 外旋で疼痛や機能障害が起きます。膝関節外旋時に内側々副靭帯により内側半月板が前方に引かれやすくなっています。嵌頓症状が起きる原因と考えられます。

施術:膝関節の内反 内旋で無痛靭帯整復を行います。嵌頓症状があれば、外反して内旋しながら前方から内側半月板を後方に押します。

外側々副靭帯

構造と働き:大腿骨外側上顆から腓骨頭に付く副靭帯(関節包とは別)です。膝関節内反時に緊張します。目的補助側では、膝関節が内反傾向のため外側々副靭帯が緊張します。そのために大腿二頭筋長頭の緊張が起きます。

症状:外側々副靭帯が伸張すると、膝関節の内反 外旋で疼痛や機能障害が起きます。

施術:膝関節の外反 内旋で無痛靭帯整復を行います。

膝靭帯
膝靭帯

膝関節膝窩

斜膝窩靭帯

構造と働き:半膜様筋腱から分かれて斜めに上外方に走る線維の靭帯です。膝窩中央部の強化を行います。下腿外旋時に緊張します。

症状:斜膝窩靭帯の伸張が起きれば、下腿外旋、膝関節伸展で疼痛や機能障害が起きます。

施術:下腿内旋、膝関節屈曲で無痛靭帯整復を行います。

弓状膝窩靭帯

構造と働き:腓骨頭から膝窩筋の上部の表面を内方に走る靭帯です。膝窩筋の緊張で弓状膝窩靭帯も緊張します。膝窩筋は後十字靭帯の補強をする筋です。

症状:弓状膝窩靭帯が伸張すると、下腿内旋、膝関節屈曲で疼痛や機能障害が起きます。

施術:下腿外旋、膝関節伸展で無痛靭帯整復を行います。

膝関節膝窩
膝関節膝窩

膝関節包内

前・後十字靭帯

構造と働き:前十字靭帯は、大腿骨外側顆の内側面から脛骨の前顆間区の内側部に付く靭帯。下腿の前方移動時に緊張して規制する。

後十字靭帯は、大腿骨内側顆の内側面から脛骨後顆間区の後の脛骨上縁に付く靭帯です。下腿の後方移動時に緊張して規制する。

十字靭帯が関節包内にあるのは、膝関節の屈伸ができるようになってるためです。

前・後十字靭帯ともに下腿内旋時に前・後十字靭帯が圧迫しあい緊張する。

症状:前十字靭帯の伸張が起きれば、下腿内旋時、下腿の前方引き出しにより疼痛や機能障害が起きます。

後十字靭帯の伸張が起きれば、下腿内旋時、下腿の後方移動により疼痛や機能障害が起きます。

施術:前十字靭帯は、下腿外旋、下腿後方移動にして無痛靭帯整復を行います。

後十字靭帯は、下腿外旋、下腿前方移動にして無痛靭帯整復を行います。

後半月大腿靭帯

構造と働き:外側半月板の後方から後十字靭帯の後方に沿って内側顆の内側面に付く靭帯です。後十字靭帯の前方に沿って走る前半月大腿靭帯もあるが、欠けることが多い。下腿外旋で膝関節が伸展する際に外側半月板は前方に移動するために後半月大腿靭帯も前方に引かれて緊張する。後半月大腿靭帯の保護のために膝窩筋が緊張します。

症状:後半月大腿靭帯が伸張すると、下腿外旋で膝関節が伸展すると外側半月板は前方に移動するために疼痛や機能障害が起きます。

施術:下腿内旋、膝関節屈曲で外側半月板を後方に移動させて無痛靭帯整復を行います。


膝横靭帯

構造と働き:内側半月板と外側半月板を結ぶ靭帯です。外側半月板は下腿の内旋で膝関節が屈曲すると後方に移動して、下腿の外旋で膝関節が伸展すると前方に移動します。その影響を受けて外側半月板が後方に移動すると膝横靭帯が緊張し、前方に移動すると弛緩します。

症状:膝横靭帯が伸張すると、下腿内旋、膝関節屈曲で疼痛や機能障害が起きます。その際に内側半月板が前方に引かれて嵌頓症状が発生する可能性があります。

施術:下腿外旋、膝関節伸展で外側半月板を前方に移動させて無痛靭帯整復を行います。

膝横靭帯
膝横靭帯

腓骨頭の靭帯別症状と施術

前・後腓骨頭靭帯

構造と働き:腓骨頭を脛骨に固定する前後の靭帯です。

目的側は下腿外旋により内・外側々副靭帯が緊張します。足関節外反により腓骨を上方に持ち上げます。その効果により腓骨頭は前上方に引かれ、後腓骨頭靭帯の緊張が起きます。

目的補助側は下腿内旋により外側々副靭帯が弛緩します。足関節内反により腓骨を下方に引き下げます。その効果により腓骨頭は後下方に引かれ、前腓骨頭靭帯の緊張が起きます。

症状:後腓骨頭靭帯の伸張が起きれば、下腿外旋で足関節外反の荷重時に膝関節外側に疼痛や機能障害が起きます。

前腓骨頭靭帯の伸張が起きれば、下腿内旋で足関節内反の非荷重時に膝関節外側に疼痛や機能障害が起きます。

施術:後腓骨頭靭帯の伸張の場合は、下腿内旋で足関節内反にして腓骨頭を上前方から直圧する無痛靭帯整復を行います。

前腓骨頭靭帯の伸張の場合は、下腿外旋で足関節外反にして腓骨頭を下後方から直圧する無痛靭帯整復を行います。

前・後腓骨頭靭帯
前・後腓骨頭靭帯

[足関節]

外側の靭帯:前・後脛腓靭帯 前・後距腓靭帯 距踵靭帯(前・骨間・外側)

      背側踵立方靭帯 楔立方靭帯(背側・骨間) 

      二分靭帯(踵立方靭帯 踵舟靭帯)

背側の靭帯:距舟靭帯 背側楔舟靭帯

内側の靭帯:三角靭帯(前・後脛距部 脛舟部)後距踵靭帯 

距舟靭帯(内側・底側)底側楔舟靭帯

底側の靭帯:長足底靭帯 底側踵立方靭帯

足関節の靭帯の症状別施術

足関節内反時の緊張靭帯:後脛腓靭帯 前距腓靭帯 距踵靭帯(前・骨間・外側)背側踵立方靭帯 楔立方靭帯(背側・骨間)二分靭帯(踵立方靭帯 踵舟靭帯)

症状:内反捻挫(底屈内旋による捻挫)は、後脛腓靭帯 前距腓靭帯 距踵靭帯(前・骨間・外側)背側踵立方靭帯 楔立方靭帯(背側・骨間)二分靭帯(踵立方靭帯 踵舟靭帯)の伸張が起きます。後脛腓靭帯の伸張により足関節の背屈を行う筋の緊張が起きます。(注:前脛腓靭帯と後距腓靭帯は外反捻挫で伸張します。)

施術:足関節外反で無痛靭帯整復を行います。包帯固定を足関節外反状態で行います。

足関節外側
足関節外側

足関節外反時の緊張靭帯:三角靭帯(前・後脛距部 脛舟部)後距踵靭帯 

距舟靭帯(内側・底側)底側楔舟靭帯

症状:外反捻挫(背屈外旋による捻挫)は、前脛腓靭帯 後距腓靭帯 三角靭帯(前・後脛距部 脛舟部)後距踵靭帯 距舟靭帯(内側・底側)底側楔舟靭帯伸張が起きます。前脛腓靭帯の伸張により足関節の底屈を行う筋の緊張が起きます。

施術:足関節内反で無痛靭帯整復を行います。包帯固定を足関節内反状態で行います。

三角靭帯(前・後脛距部 脛舟部)後距踵靭帯  距舟靭帯(内側・底側)底側楔舟靭帯
三角靭帯(前・後脛距部 脛舟部)後距踵靭帯  距舟靭帯(内側・底側)底側楔舟靭帯

足関節内旋時の緊張靭帯

後脛腓靭帯 前距腓靭帯 背側踵立方靭帯 二分靭帯(踵立方靭帯 踵舟靭帯) 後距踵靭帯 三角靭帯(後脛距部)

足関節内旋時の緊張靭帯

後脛腓靭帯 前距腓靭帯 背側踵立方靭帯 二分靭帯(踵立方靭帯 踵舟靭帯) 後距踵靭帯 三角靭帯(後脛距部) 

症状:内旋捻挫は、後脛腓靭帯 前距腓靭帯 背側踵立方靭帯 二分靭帯(踵立方靭帯 踵舟靭帯)後距踵靭帯 三角靭帯(後脛距部)の伸張が起きます。

施術:足関節外旋で無痛靭帯整復を行います。包帯固定を足関節外旋状態で行います。

足関節外旋時の緊張靭帯:三角靭帯(前脛距部)底側距舟靭帯 底側楔舟靭帯

後距腓靭帯 踵腓靭帯

症状:外旋捻挫は、三角靭帯(前脛距部)底側距舟靭帯 底側楔舟靭帯 踵腓靭帯の伸張が起きます。

施術:足関節内旋で無痛靭帯整復を行います。包帯固定を足関節内旋状態で行います。

足関節右側後面
足関節右側後面

足関節底側の緊張靭帯:長足底靭帯 底側踵立方靭帯 底側踵舟靭帯(スプリング)

症状:足関節背屈捻挫は、長足底靭帯 底側踵立方靭帯 底側踵舟靭帯の伸張が起きます。底側の捻挫は、足の着地荷重時に負担がかかるために疼痛や機能障害が強く難治性になりやすい。

施術:足関節の底屈で踵骨を前下方に押す無痛靭帯整復を行います。とにかく固定が難しく強固な固定が必要になります。背側から副子を当てて内・外側足弓が伸びないように固定します。

[中足部](リスフランを中心)

中足部の靭帯

背側:背側中足靭帯 背側足根中足靭帯

底側:底側中足靭帯 底側足根中足靭帯

中足部の底屈時の緊張靭帯:背側中足靭帯は横足弓が深くなった際に緊張する。 背側足根中足靭帯はリスフラン関節の屈曲時に緊張する。

症状:背側中足靭帯が伸張すると、横足弓が深くなった際に疼痛や機能障害が起きます。前脛骨筋 長拇趾伸筋 第三腓骨筋の緊張が起きます。

背側足根中足靭帯が伸張すると、リスフラン関節の屈曲時に疼痛や機能障害が起きます。長趾伸筋の緊張が起きます。

施術:背側中足靭帯の整復は、中足部の背屈状態で横足弓が浅くなるように無痛靭帯整復を行います。

背側足根中足靭帯の整復は、中足部の背屈状態でリスフラン関節が伸展するように無痛靭帯整復を行います。

中足部の背屈時の緊張靭帯:底側中足靭帯は横足弓が浅くなった際に緊張する。 底側足根中足靭帯はリスフラン関節の伸展時に緊張する。

症状:底側中足靭帯が伸張すると、横足弓が浅くなった際に疼痛や機能障害が起きます。長腓骨筋 後脛骨筋の緊張が起きます。

底側足根中足靭帯が伸張すると、リスフラン関節の伸展時に疼痛や機能障害が起きます。長趾屈筋の緊張が起きます。

施術:底側中足靭帯の整復は、中足部の底屈状態で横足弓が深くなるように無痛靭帯整復を行います。

底側足根中足靭帯の整復は、中足部の底屈状態でリスフラン関節が伸展するように無痛靭帯整復を行います。

中足骨
中足骨
中足部
中足部

[趾関節]

趾関節の靭帯

中足趾節関節:内・外側副靭帯 底側靭帯 深横中足靭帯 浅横中足靭帯

趾節関節:内・外側副靭帯 底側靭帯

趾関節の靭帯別症状と施術

中足趾節関節(MP

内・外側副靭帯

構造と働き:趾関節は拇趾側が内側で小趾側が外側です。内・外側副靭帯は、

側方の規制を行う靭帯です。趾関節に側方の力がかかれば、内・外側副靭帯は緊張します。

症状:内・外側副靭帯が伸張していれば、趾関節に側方の力がかかれば、疼痛や機能障害が起きます。

施術:趾関節に対して側方の力をかけて、無痛方向が判明すればその方向で無痛靭帯整復を行います。

底側靭帯

構造と働き:趾関節の足底に付く伸展を規制する靭帯です。趾関節の背屈が起きると緊張します。

症状:底側靭帯が伸張すると、趾関節背屈時に疼痛や機能障害が起きます。

施術:趾関節底屈で無痛靭帯整復を行います。底側の靭帯は固定が必要になることが多いと考えます。

深・浅横中足靭帯

構造と働き:趾関節の中でMPだけにある靭帯です。

深横中足靭帯は、中足骨末節部の側面に付く靭帯です。中足骨末節部が横に並んで横足弓を作ります。横足弓の弯曲が強くなる規制を行い緊張する靭帯です。

浅横中足靭帯は、足底部に張る足底腱膜の抹消部の横を結ぶ靭帯です。中足骨末節部を横に結ぶ線の底側に深横中足靭帯と並行しています。中足骨末節部が横に並んで横足弓を作ります。横足弓の弯曲が弱くなる規制を行い緊張する靭帯です。

症状:深横中足靭帯が伸張すると、横足弓の弯曲が強くなり疼痛や機能障害を起こします。着地時ではなく遊脚時の足関節内反時に症状が出やすいと考えます。

浅横中足靭帯が伸張すると、横足弓の弯曲が弱くなり疼痛や機能障害を起こします。着地時の足関節外反時に症状が出やすいと考えます。

施術:深横中足靭帯の整復は、足関節外反で横足弓の弯曲が浅くなるように無痛靭帯整復を行います。

浅横中足靭帯の整復は、足関節内反で横足弓の弯曲が強くなるように無痛靭帯整復を行います。

趾節関節(DIPPIP

内・外側副靭帯 底側靭帯

構造と働き:趾関節は拇趾側が内側で小趾側が外側です。内・外側副靭帯は、

側方の規制を行う靭帯です。趾関節に側方の力がかかれば、内・外側副靭帯は緊張します。

症状:内・外側副靭帯が伸張していれば、趾関節に側方の力がかかれば、疼痛や機能障害が起きます。

施術:趾関節に対して側方の力をかけて、無痛方向が判明すればその方向で無痛靭帯整復を行います。

趾関節
趾関節
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